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つれづれ日記

+ 2002年12月7日(土) 愛らしき哉色絵の兎
今頃北陸の日本海側では、凍てつく海を 兎が走っているでしょうか。

白い波涛を 「兎が走る」 というのです。

そういった「波乗り兎」の図柄は、古伊万里の中でもとてもポピュラーで根強い人気があります。

そのネーミングは優雅ですが、北陸特有の厳しさがそこには感じられます。

それとはまた一味違って、とても愛らしい色絵の兎が手に入りました

真正面を向いて、ちょこんとすわっている姿と、飛び跳ねている姿が窓絵(まどえ)になっていて、キュートな逸品です。

見込みの藍色のクルスと丸紋がアクセントになっていませんか?

(色絵 兎の図小皿・江戸後期)

+ 2002年12月4日(水) スパイシーワインはアボガドと和蘭紋様で
ボジョレヌーボーは、解禁となってから、少し時間がたちましたが、ちょっとスパイシーなワインをいただきました。

チーズやサラミにもあいそうな、辛口のワインはよくあるのですが、
スパイシーなワインは初めてだったので、なにがよいかと考えて、
アボガドを思いつきました。

アボガドを五ミリほどの薄さに切って、wasabiとお醤油でいただいたあと、このワインを口にすると、絶妙のマッチング。

海を渡って西洋人のもとで、じっくり修行を積んだ「和蘭紋猪口」でいただくと、また格別です。

250年前に、西洋でどんな会話が花開いていたのでしょう。

(和蘭紋様 覗き猪口 江戸後期)

+ 2002年12月1日(日) 笑う角には
今年もあと一ヶ月弱。

不況・倒産・リストラお定まりの文字が新聞・ネットを横行しています。

そのせいでしょうか、招福のグッズがアンティークの世界でも大人気です。

「笑う角には福来る」

がん患者さんに落語をきかせると、免疫力が数段アップするとか。

それだけ、笑顔というのは、生きるうえでのパワーとなりうるものなのでしょう。

残り少ない2002年を笑顔で過ごしたい物です。

(色絵 古伊万里小鉢 お福の図)

+ 2002年11月29日(金) 吸坂という名の古伊万里
石川県の吸坂町に由来した「吸坂手」とよばれている磁器があります。

独特の錆釉薬のかかった、渋い味わいのある、磁器で、九州の肥前にある楠木谷窯あとから、陶片が出土するまで、加賀古九谷だと思われていたものでした。

実は古伊万里であったということが判明した今でも、「吸坂」の名前で通っています。

金銀彩が施されたいぶし銀のようなシャープな逸品を手にして、350年前のお大尽になったつもりで、眺めています。

(錆釉薬変形小皿 金銀彩)

+ 2002年11月25日(月) 色絵くらわんか
「飯くらわんか〜」

水上食堂の舟から活気あふれる声がして、淀川は賑わっていました。

食器として使われたのは通称「くらわんか」と呼ばれる粗悪なお碗や皿。

使い捨てで、淀川に使用済みの物がずいぶん捨てられたのです。

その陶片が、後年、淀川からザクザク出てきたとか。

粗悪品のゆえに、捨てられ、粗末に扱われ、かえって今となっては、それが貴重なものとなりました。

普通は色が付いていない物が多いのですが、「色絵くらわんか」という類のものは素朴な絵付けがされていて、なんともいえない味わいがあります。

今日、その素朴なお皿が手に入りました。

五枚並べて、よく、完品で残った物だと、感心していました。


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